Япония: цивилизация, культура, язык 2022

«ISSUES OF JAPANOLOGY, vol. 9» St-Petersburg State Univ 2022 319 Концепт «КОКОРО» в текстах японских популярных песен (Какова форма сердца у японцев? И из чего оно состоит?) 日本のヒット曲の歌詞における<心>の概念化 -心の形と材質に注目して- (Аракава Ёсико 荒川好子 ) 本稿では、メタファー表現を手掛かりに、実際には目 に見えない心が現代の日本語文化ではどのように理解さ れているのか、特にその形と素材に注目して考察する。 G.Lakoff & M.Johnson は 1980 年にメタファーは単なる 修辞的表現ではなく人間の認知の基盤となる概念体系で あることを豊富な例 1 で明らかにした [3] 。概念メタファー は 2 つの異なる概念間の写像と定義され、 A 抽象的な概念 (ターゲット領域)を B 具体的な概念(ソース領域)で 特徴づける [5: 9] 。 G.Lakoff は抽象的な思考を可能にする のは身体的経験に根ざした想像力であるとしている [4: xiv] 。 つまり、概念メタファーには身体を基盤とした主観的解 釈が反映されているのである。 J.Grady はこの身体基盤を さらに追及し、複数のメタファーの合成による複合的メ タファーがあるとした [1] 。例えば、鍋島は日本語のメタ ファー表現における<勇気>の概念化に関して、「勇気が あふれる」などの表現が可能であるのに、「勇気が漏れる」 などは容認不可能であるのは、<勇気>が<感情は水> <良いことは上>という概念メタファーの合成による複 合的メタファーにより概念化されているからであるとし ている [7: 90-91] 。このように、概念メタファー理論は複雑 な抽象概念の認知プロセスをたどる有効な方策として確 立されている。本稿では、概念を< A >、概念メタファー 1 HAPPY IS UP; SAD IS DOWN (経験的共起性)や LOVE IS A JOURNEY (経験的類似性)など [3] 。

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