Япония: цивилизация, культура, язык 2022

«ISSUES OF JAPANOLOGY, vol. 9» St-Petersburg State Univ 2022 323 (11) 徐々に内部に液体が浸みたり (12) 液体で色を付け(染 め)られたり (13) する吸水性のある素材の物であると捉え られている。 (11) カラカラに渇いた心を君の美しさで潤して『女々しく て』ゴールデンボンバー (12) つめたい雨が今日は心に浸みる君の事以外は考えられ なくなる『傘がない』井上陽水 (13) 哀しみで人の心を染めゆく『月のしずく』 RUI 1-2 <心は聴覚的特徴を持つ物体> 歌詞の中で<心>は音を出す物で、音の有無 (14) や強弱 (15-16) で心の状態が表現されている。さらに、<心は人> という擬人の概念メタファーと合成され複合的に (17) のよ うなメタファー表現が可能になる。 (14) 心の静寂に耳を澄まして『 Jupiter 』平原綾香 (15) 心の奥がキュンと音をたてた『はいからさんが通る』 南野陽子 (16) 君の言葉も心もいまこの僕の中で音をたてて崩れ始め てる『君が、嘘を、ついた』オフコース (17) こころの声が木霊する <…> こころの叫びを振り返るな 『サラバ、愛しき悲しみたちよ』ももいろクローバー Z 1-3 <心は視覚的特徴を持つ物体> 歌詞の中では、<心>は可視物体 (18-19) で、揺れたり (20) 震えたり (21) して動く (22) 物として捉えられ、光の反射 (23) や色 (24) などの視覚的特徴をもつ。上下方向の動き (25-26) や清濁 (27-28) の表現によって心の状態が表されているが、 これはイメージ・スキーマ 8 により写像が動機づけられ、 <喜びは上、悲しみは下><良いことはきれい、悪いこと 8 イメージ・スキーマとは認知のパターンで、 G.Lakoff は UP-DOWN 、 CONTAINERS 、 PART-WHOLE などを挙げており [4: 267] 、 M.Johnson は これらの他に ENABLEMENT 、 MASS-COUNT 、 CYCLE 、 NEAR-FAR 、 SCALE な ども挙げている [2: 126] 。

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