Япония: цивилизация, культура, язык 2024

ЯПОНИЯ: цивилизация, культура, язык 2024 206 道は自分で見つけるものだ。自分で選び取るものだ。 自分たちを追い詰める幻想に克ち、妻を救えたか もしれなかった叡智を手にする。文明なる力を得る。 このように、生きることへの強い想いと生きる力を身に 着けること、それがすべてを変えていくと川越はヤヨマネク フを通して説いている。この生への強い願望があれば、た とえ変貌を遂げても生きることはつながっていくと確信する。 そして、同様の想いをブロニスワフにも語らせている 10 。 「弱きは食われる。競争のみが生存の手段である。 そのような節理こそがひとを滅ぼすのです。だか ら私は人として、節理と戦います。人の世界の摂 理であれば、人が変えられる。人知を超えた先の 節理なら、文明が我らの手をそこまで伸ばしてく れるでしょう。私は、人には終わりも滅びもない と考えます。だが終わらさねばならぬことがある」 あの島の人々に分けてもらった熱が、ブロニス ワフに言葉と決意を与えている。彼ら彼女らが食 われる世界、熱が途絶えてしまう世界を、自分は 望まない。 今度は伯爵 11 が考え込んだ。やがて破顔し、磊 落に笑った。 「我らは節理の中で戦う。あなたは節理そのも のと戦う。結構けっこう」 帝国主義はまさに「弱肉強食」の思想から生まれたと 言ってよいだろう。日本にしてもロシアにしても、植民 地を作り、帝国の領土を広げるために対外戦争を行った。 10 『熱源』 p.327. 11 大隈重信を指す。明治維新、及び、明治期の外交・財政・経済に大 きな影響を及ぼした政治家。

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